私が受講した立花隆先生の「現代史の中の自分史」は毎週、数千字の自分史を書き上げ、授業2日前には提出。先生はそれら全部に目を通し、原稿を付箋だらけにして授業に挑む。先生は毎週のように講義前夜は徹夜だったそうです。 先生の熱意は非常に強く、手術をした翌日に授業を実施し、直接病院に戻ることもありました。
先生は原稿をプロジェクターで投射しては付箋の部分を細かく紹介。作者に質問し、そのポイントを自分史の書き方の例として全員に説明する。その繰り返しでした。先生は当初より「皆さんの話を聞きたい」と言っておられたので、授業では受講生と一対一の会話が続きました。
先生は原稿に記載された人物、会社名等の実名を、可能な範囲で記すことを促したこともあり、原稿はドキュメンタリーそのもの、正に現代史でした。 次はどんな自分史が発表されるのか、スリル満点の授業が毎週繰り広げられることとなりました。
やっと授業にも慣れてきた2008年5月15日。授業で使用したビデオカメラや書籍を研究室に運ぶため、立花先生の後ろを私は椎橋さんと並んで歩いていました。
なぜか二人は授業のサポート係をしていたのです。そして「いつかは懇親会をしたいね!」と話し合っていました。
5号館の廊下はがらんとして学生がまばらに居るだけでした、私達は今がチャンスとばかり、意を決して「先生、懇親会をしませんか!」と告げました。すると先生は笑顔で「OK』と即答。暗めの廊下がいっぺんに明るくなったように感じました。 そして6月5日に第一回の懇親会開催となりました。
大役を無事終了と安堵したところ、立花先生から思ってもみない言葉が・・・「次回はいつやるの!」 まさかの2回目!。
1度目は男性幹事で行ったので、2度目の懇親会は女性にお願いしようと決めて、きむ姉さん(木村静枝さん)に声をかけました。流石の姉さん、その場で数名の幹事をスカウトしました。
そして女性主催の第二回懇親会は7月10日に開催されました。勿論、隙は有りませんでした。
私たちは厳しい授業と和やかな懇親会でより密度を増したように感じました。
授業が終了した後も私は、立花先生の戦争遺跡調査に参加したり、自分史書籍出版に関わることができました。
そして私にとって、あの5号館の廊下で、先生が受諾してくれた時の笑顔が、忘れられない思い出になりました。
そう言えば「廊下(老化)で遊ぼう」と笠原先生がおっしゃっていました!
RSSC10周年、それぞれの人の思い出が積み上がった10年に感謝します。
一期生 関 守男
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